ペットが亡くなったら
「ペットの死」に遭遇することは、飼い主さんであれば誰もが避けて通れない出来ごとです。
当店でもペットを飼っているスタッフは多くいますが、幼少時代から含めほとんどの人はペットの死に遭遇したことがあり、今でも心のどこかにその想いを残しています。ペットとのコミュニケーションは表情や声のトーン、ボディーランゲージなど様々ですが、飼い主さんとペットは言葉によるコミュニケーションができないため、ペットの体に不調が起きたとき、どこが痛いのかまた何が起きているのかはっきり分からず不安になります。
さらに動物病院で予期せぬ病気を告げられたり、余命があまり長くないと知らされたときの飼い主さんのショックは大変なものです。しかしどんな状態になっても一緒に暮らしてきたペットを最期まで看取り、そしてきちんと「お別れ」をしていつまでも忘れずにいること、これがペットにとっても幸せなことではないでしょうか。
供養の仕方は人それぞれです。どんな状態になっても最期まで看取り、納得のいく方法で供養してあげて下さい。
万一の場合の心得として、ペットが亡くなったときの一般的な供養までの流れをご紹介します。
1)遺体のお世話をする
- 亡くなったペットのまぶたや口を閉じ、お湯で湿らした布で体をきれいに拭きます。夏場などの暑い時期は遺体の傷みが早いので、なるべく頭部や腹部を保冷剤や氷などで冷やしてあげてください。
- 思っている以上に早く死後硬直が始まります。棺に入るように体が温かい内に手足を胸の方にやさしく折り曲げて下さい。
- 遺体はタオル等の布でくるみ、箱などに安置してください。
2)通夜供養する
- 生前愛用していたものや好物などをお供えしましょう。
ローソク、お線香などをあげて、ペットのやすらかな眠りをお祈りしましょう。
3)見送り方を決める
- 気持ちが落ち着いたら、最期の見送り方を家族と相談しましょう。
- 一般には火葬する場合が多いようです。ペットの火葬専門業者や霊園を併設している火葬場もあります。
- 火葬の方法は、合同火葬・個別火葬・立会火葬などがあります。合同火葬は比較的安価な料金設定になっていますが、この場合はお骨は手元に戻ってきません。
一方、個別火葬や立会火葬の場合は、お骨は骨壷に入って飼い主さんのところに戻ってきます。 - 火葬場や霊園はインターネット等で調べることもできますが、近くの動物病院に聞くと地域の火葬場や霊園を紹介してくれます。
- 自治体によっては動物専用の火葬をしてくれるところもありますが、法的に遺体は「生ゴミ」として扱われることが多く、当然お骨は手元に戻ってきません。
- 私有地であれば火葬せずに庭や山等に埋葬することもできます。法的には問題が無く、昔はこの方法が多くみられましたが、今日の住宅事情では庭がなかったり匂いの問題等からも火葬せずに埋葬するケースは減っているようです。火葬せずに埋葬する場合は、あくまでも私有地内に1m以上の深い穴を掘って埋めるようにして下さい。
4)納骨する
- お骨になったペットは霊園にそのまま合同葬として埋葬されたり、個別にお墓を設けて納骨する場合もあります。
- 個別火葬や立会火葬でお骨が飼い主さんのところへ戻る場合は、自宅に持ち帰り四十九日を過ぎてから霊園に納骨される方や、そのまま自宅にお骨を保管して手元供養とする方、また自宅の庭にお墓をつくる方もいらっしゃいます。
≪ペットロスについて≫
- ペットロスは、ペットを大切にしていた飼い主さんなら誰でも経験するものです。ペットロスを少しでも軽減するためには、ペットが生きている間にできる限りの情報を集め、自身の判断と責任で処置の仕方を決めていくことです。
- それでも避けられないペットの死と遭遇してしまったら、きちんと「お別れ」をして家族や仲間とそのペットのことを想い、話し、いっぱい泣いて下さい。その上で亡くなったペットの写真集をつくったり、絵を描いたりして悲しみを癒して下さい。当店のお客様にも亡くなったペットを偲んで、オリジナルの墓標をつくることで気持ちが癒されたという方がたくさんいらっしゃいます。